高山観光の定番、宮川朝市は、以前ご紹介したように食べ歩きや地元クリエイターの作品などを見ながらお散歩できるおすすめスポット！そんな朝市で、最近本格的なコーヒーが飲めるお店が話題を呼んでます。今回は朝市デビューしてまだ2年、ニューフェイス「コマコーヒー」のユニークなコーヒーをご紹介します♪

午前中の宮川沿いをにぎわせる宮川朝市。夏は野菜やフルーツ、冬は乾物や民芸品など様々な地元の品が並ぶ中、朝市にしては珍しい本格的なエスプレッソがいただけるお店があります。店先にはお客さんの注文した品が次々と並べられていきますが、ふんわりポイップされたミルクとかわいらしいラテアートがフォトジェニック満載！人気のカプチーノはミルクに飛騨牛乳を使っているそう。

朝市でこんな本格的なコーヒーに出会えるという意外性が◎ラテアートもかわいらしいです♪

店先でカプチーノにうさぎを描いているのが奥さん、店の奥でエスプレッソマシーンを操作しているのがご主人。お二人で上手に切り盛りされています。私もカプチーノをいただくついでにお話を伺ってみます♪

夫婦での朝市出店。実は郊外に喫茶店も持っており、午後はそちらのお店でコーヒーを提供されているそう。

「カプチーノ1杯下さい」
「紙のカップとクッキーカップどちらにしましょう？」
聞くと、コーヒーを飲んだ後そのまま食べれるクッキーでできたカップも提供しているそう。しかもこのカップ用クッキーも手作りで、焼き型を作るところから試行錯誤したそう！こだわりです。
もちろんここはクッキーカップで注文♪

かわいらしい小さなサイズのクッキーカップにこれまたかわいいラテアートのうさぎ♪

一口飲んでみてびっくり。エスプレッソって苦くて飲みにくいイメージだったのですが、これはしっかり深煎りなのにスッとしていてとても飲みやすいです。カップの内側に白いシュガーが塗ってあって、飲んでくうちにそれが溶け出して最初のスッとした味わいから、カップの底のトロッと香ばしくあま～い味わいまで何段階か楽しめます！飲み終わった後のコーヒーが染みたクッキーも、サクッと美味しいけどボロボロせずに、さすがこのために作った手作りカップです。

「これ美味しいですね！朝市でこんな本格的なものがいただけると思いませんでした」
「日本人はエスプレッソというとただ濃くて苦いというイメージが強いんですけど、本当はちゃんとルールを守って淹れたものはすごく美味しいんですよ」
「ルール？」
「そう。例えばミルクや砂糖をたっぷり入れて飲むこと。お酒でもストレートがいいものと、何かで割る方が美味しいものとあるでしょう？エスプレッソってコーヒーでいうところのウィスキーみたいなものなんです。でも大概の人はそれを知らずにそのまま飲んで、「苦い、キツイ」って言うんです。本当はこんなに美味しいのに！それでこのクッキーカップを提供しようと思ったんです。これでカプチーノを入れたら、ミルクたっぷりで甘いエスプレッソ本来の飲み方が楽しんでもらえてオマケに飲んだ後カップも食べれちゃうから（笑）」
なるほど～。カップの内側がシュガーコーティングされていたのもそのためですね！

豆の厳選もこだわり。輸入した段階で割れている豆やローストの際に欠けた豆は除きます。

「ほかにもエスプレッソにはいろいろルールがありますが、豆を6種類以上ブレンドして作るというのも特徴です。ブレンドすることで提供価格を安定させたり、単一の豆だと不作時のリスクが高いですが、数種類ブレンドすることで常に美味しいエスプレッソを提供できるんです。」
「なるほど！」
「それにうちは豆の選別も厳しくしています。仕入れた段階で割れや形のいびつなものを除き、焙煎後にも割れてしまったものや焙煎の足りなかったものなどをきちんと選別しています。僕自身あまりコーヒー好きじゃなかったんですが、実際にダメな豆を除いて淹れてみたら嫌な苦みや雑味がなくて、きちんと淹れたら美味しいってわかったのでこのルールを守っています（笑）」

本場イタリアではエスプレッソは豆の量から抽出の温度や圧力、ブレンドまで細かな規定があり、極めつけの決まりは「腕のいい人が淹れること」。露店にもかかわらずこんな美味しいエスプレッソが飲めるコマコーヒー。ルールを順守していること間違いなしです（笑）皆さんも朝市見学の際には1杯どうぞ♪